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科目の基本情報

開講年度 2018 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 生物圏生命化学科・生命機能化学教育コース
学部(学士課程) : 2年次
選択・必修 必修
生命機能化学教育コースの必修科目
授業科目名 生命機能化学実験実習2
せいめいきのうかがくじっけんじっしゅうに
Experiments for Biochemistry and Biotechnology 2
単位数 1 単位
他学部・他研究科からの受講
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

後期後半

開講時間 火曜日 5, 6, 7時限; 木曜日 5, 6, 7時限
開講場所

担当教員 増田 裕一(生物資源学部・生物圏生命化学科),梅川 碧里(生物資源学部・生物圏生命化学科)

MASUDA, Yuichi, UMEKAWA, Midori

学習の目的と方法

授業の概要 有機化合物の合成や生物試料からの物質の単離を行い,その化合物の同定・分析を行うための方法を実践する.化学反応機構を理解したうえで,実験計画を立案し,実施する.酵素を利用した変換反応を行い,光学活性体の性質を知り,光学純度の測定方法を身につける.また,微生物の取り扱いに関する基本を学び,土壌からの細菌の分離,酵母の発酵試験,核酸の抽出実験やアガロースゲル電気泳動によるDNAの分離分析法を学ぶ.数学的な理論式と実際の実験データの対応を検証し,理論と実際の整合性について議論する.
学習の目的 有機化学,微生物学に関する知識理解とその活用を通じて,座学と実体験の相互連携を図る.実験データの整理と報告書のまとめ方を学び,結果を考察して実験方法を改善する態度を身につける.共同実験・共同研究における実験科学者としての素養を身につける.
学習の到達目標 有機化学,微生物学に関する実験計画を立て,それに沿って実験を実施し,記録をつけ,報告をまとめることができる.有機化学実験の基本操作である計量,混合,反応,抽出,結晶化,ろ過,乾燥,および微生物学実験の基本操作である培養,殺菌,染色,DNA抽出,PCR反応,アガロースゲル電気泳動,塩基配列決定が確実にできる.危険予知を行うために試薬の基本性質を調べ,可燃物の取り扱い,毒物劇物の取り扱い方法を知り安全に扱うことができる.微生物を取り扱うための無菌操作および顕微鏡観察の基本的な手技を身につける.また,微生物実験が終わった後の処理方法を学び,生物学的囲い込みの処理を実践できる.共同実験室において取るべき態度を養い,他のメンバーと協力しながら実験を行うことができる.実験器具を適正に使用・洗浄し,管理できる.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○ JABEE 関連項目
生物圏生命科学技術者教育プログラム-JABEE学習・教育目標と対応:D 専門の知識と技術 (◎),E 問題解決能力 (○),G 情報収集処理能力 (○)

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  倫理観
  • ○モチベーション
  • ○主体的学習力
  • ○心身の健康に対する意識
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  • ○課題探求力
  • ○問題解決力
  •  批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○情報受発信力
  • ○討論・対話力
  • ○指導力・協調性
  • ○社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 実験

授業の特徴 能動的要素を加えた授業 グループ学習の要素を加えた授業 Moodle

教科書 生命機能化学実験実習2(生協で販売)を購入すること.
参考書 実験を安全に行うために(化学同人編集部編),現代有機化学(KPV Vollhardt, NE Shore著,古賀憲司監訳,化学同人),新応用微生物学I (相田浩ほか著,朝倉書店)
成績評価方法と基準 実験に対する取組み(50%),実験レポート(50%)
オフィスアワー 随時受け付けるが,メールなどによる事前連絡をすることが望ましい.
受講要件 原則として化学実験(教養教育)をすでに履修していること.化学実験の性質上危険が伴うので,学生教育研究災害障害保険に必ず加入すること.また,2年次後期の生命機能化学実験実習1と2は必ず合わせて受講登録すること(両実験科目は相互に連携して実施します).
予め履修が望ましい科目 化学実験(共用教育),有機化学 I,II,微生物学,生化学 I,物理化学
発展科目 生命機能化学実験実習3,4,5,創薬化学,微生物利用学,生物機能化学など
授業改善への工夫 実験の前に解説を行い,実験内容の理解をはかるとともに,質問を受け疑問に答える.危険告知を徹底する.
その他 白衣・保護メガネ着用.実験室内での飲食は厳禁.

授業計画

キーワード 有機化学,抽出,分離,精製,再結晶,有機合成,化学反応,機器分析,クロマトグラフィー,酵素反応,光学活性体,微生物,培養,発酵,無菌操作,PCR,電気泳動,危険物,防火,消火,科学作文,文献調査
Key Word(s) organic chemistry, extraction, isolation, purification, recrystallization, organic synthesis, chemical reaction, instrumental analysis, chromatography, enzyme reaction, optical isomer, microorganism, cultivation, fermentation, sterile manipulation, PCR, electrophoresis, hazardous material, prevention of fire, fire extinction, science writing, literature research
学習内容 第1回 有機化学実験1:ガイダンス,安全教育,器具配布,器具洗浄,実験台整備
第2回 有機化学実験2:化合物の単離と同定(楠葉からの樟脳の水蒸気蒸留)
第3回 有機化学実験3:化合物の単離と同定(樟脳の2,4-ジニトロフェニルヒドラゾンの合成)
第4回 有機化学実験4:化合物の単離と同定(ヒドラゾン誘導体の再結晶)
第5回 有機化学実験5:化合物の単離と同定(ヒドラゾン誘導体の確認),有機合成反応(クロロ酢酸からグリシンの合成)
第6回 有機化学実験6:有機合成反応(グリシンの単離)
第7回 有機化学実験7:有機合成反応(グリシンの分析)
第8回 有機化学実験8:酵素を利用する有機合成(ラセミ体アルコールの光学分割反応)
第9回 有機化学実験9:酵素を利用する有機合成(光学活性体の分離精製)
第10回 有機化学実験10:酵素を利用する有機合成(光学活性体の光学純度の決定)
第11回 微生物学実験1:培地の作成(培地の作成,殺菌,栄養成分,寒天平板培地)
第12回 微生物学実験2:微生物の観察(光学顕微鏡観察,細菌の染色,コロニーの形態観察)
第13回 微生物学実験3:微生物の簡易同定(微生物のDNA抽出,16S rRNA遺伝子のPCRによる増幅,アガロースゲル電気泳動法)
第14回 微生物学実験4:微生物の簡易同定(塩基配列決定のための反応)
第15回 微生物学実験5:微生物の簡易同定(塩基配列によるDB検索,BLAST,系統樹の作成)
事前・事後学修の内容 予習:実験前に教科書を必ず読み,実験手順を把握しておくこと.分からない言葉・操作は事前に調べておく.自分で調べても分からないことは,実験当日に教員・TAに遠慮なく質問する.個々の操作の科学的な意味を知ってから実験を行うことが,理解を促進すると同時に,身の安全を守るために重要である.
復習:実験ノートを見直しながら,実験操作の意味,実験を成功あるいは失敗した原因を考察する.
ナンバリングコード(試行) BO-CHEM-2

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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