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科目の基本情報

開講年度 2017 年度
開講区分 教養教育・教養統合科目・地域理解・日本理解
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修 選択
授業科目名 日本国憲法
にほんこくけんぽう
Constitutional Law of Japan
授業テーマ 日常の暮らしと憲法
単位数 2 単位
分野 社会 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象)
開放科目 非開放科目
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

後期

開講時間 火曜日 9, 10時限
開講場所

担当教員 三宅裕一郎

MIYAKE, Yuichiro

学習の目的と方法

授業の概要  これまで皆さんは、社会科の授業などで憲法や人権という言葉をしばしば耳にしてきたことと思います。
 憲法、そして憲法が保障する人権は、空気や水にたとえられるように、実は私たちが人間として快適な日常生活を行っていくためにはなくてはならない重要なものです。もっとも、私たちはそうした重要性を日常生活において意識することはほとんどないといってもいいでしょう。けれども、水や空気が汚染されれば、人は身体に対する悪影響を早晩知覚することになります。しかし、同じく人にとって水や空気に等しい憲法が保障する人権への侵害は、高度に複雑化する現代社会において私たちがそれらに無関心でいる中で、日常的かつ潜在的に行われている場合も往々にしてありうるのではないでしょうか。それについて敏感であるためには、なによりも憲法、そして憲法が保障する人権が、私たちの日常生活を支える屋台骨として、実際にどのような機能を果たしているのかを常日頃から理解しておくことが不可欠となります。
 この講義では、日常生活に埋もれがちな憲法問題を、具体的な事例を通じて皆さんと一緒に体感し、検証していくことを目的とします。
学習の目的  社会に生起する具体的な事象を取り上げ、裁判所による判断などを通じてそこにどのような憲法問題が含まれているのかを考察し、またその妥当性についても検討を加えることができるスキルを身につけます。
学習の到達目標  社会に生起する具体的な事象を取り上げ、裁判所による判断などを通じてそこにどのような憲法問題が含まれているのかを考察し、またその妥当性についても検討を加えることができるスキルを身につけます。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  •  倫理観
  •  モチベーション
  •  主体的学習力
  •  心身の健康に対する意識
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  •  課題探求力
  •  問題解決力
  •  批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○情報受発信力
  •  討論・対話力
  •  指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 講義

授業の特徴

教科書 教科書:麻生多聞他『初学者のための憲法学』(北樹出版、2008年)
その他、こちらで用意したレジュメや資料をもとに講義を行います。
なお、必ず六法を一冊準備して下さい。
参考書 参考書:榎透他『判例ナビゲーション憲法』(日本評論社、2014年)
その他、講義の中で適宜紹介します。
成績評価方法と基準  定期試験と、さらに授業内に不定期に実施する小テストやレポートなどを総合して評価します。小テストやレポートの回数にもよりますので現時点では正確な点数配分は提示できませんが、定期試験の点数を小テストやレポートの点数よりも多く配分します。
オフィスアワー
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目
授業改善への工夫  講義では出席はとりません。ただし、講義中に課題などを行った際に正当な理由なく欠席した者については、救済の対象とはしませんので、その点各自ご留意下さい。
 また、講義中の私語や勝手な入退室については、退室措置を含めて厳重に対処します。
その他  私たちが日常生活を送っていく中で基本的人権や憲法の重要性を意識する機会は、なかなか少ないと思います。けれども、もしそれがなくなったらどうなるのか?このことを常に念頭におきながら、様々な視点から想像力をふくらませて、ぜひ基本的人権や憲法の真髄について学んでいって欲しいと思います。

授業計画

キーワード
Key Word(s)
学習内容 1.「憲法」とはなにか
2.プライバシーの権利-幸福追求権(13条)の役割-
3.改めて、女性の再婚禁止期間を考える-平等条項(14条)の射程範囲-
4.君が代ピアノ伴奏拒否事件にみる思想良心の自由(19条)
  -公務員の人権制限についても考える-
5.信仰は公教育の特定科目を拒否する理由となるか
  -信教の自由(20条1項前段・2項)の意義と限界-
6.首相が靖国神社を参拝したらなにが問題となるのか
  -政教分離原則(20条1項後段・3項)が要求していること-
7.各家庭へのビラ配りは犯罪行為になるのか
  -表現の自由(21条1項)の意義と規制手段の合憲性基準-
8.知る権利と特定秘密保護法-表現の自由のもうひとつの側面-
9.都市計画による土地利用規制と財産権
  -経済的自由権(22条・29条)の保障とその限界-
10.死刑制度の今-刑事手続の保障(31条~39条)と裁判員制度から考える-
11.生活保護行政の現場で、今なにが起こっているか
   -生存権(25条)の権利としての性質-
13.「民主主義」について考える―議会制民主主義と議院内閣制―
14.「憲法の番人」としての裁判所―司法審査制について考える―
15.「平和的生存権」とはいかなる権利か―憲法9条の意義と現在―

※なお、素材とする各テーマは、時事的な出来事や講義の進行具合などにあわせて変更する場合があります。
学習課題(予習・復習)
ナンバリングコード(試行) LILAWS1

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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