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科目の基本情報

開講年度 2017 年度
開講区分 教育学部・特別支援教育に関する専門科目(A類)
科目名 特別支援教育領域に関する科目
とくべつしえんきょういくりょういきにかんするかもく
受講対象学生 A 類, 教育学部
他類の学生の受講可
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
~68 期生
卒業要件の種別 必修
授業科目名 肢体不自由者の心理・生理・病理
したいふじゆうしゃのしんり・せいり・びょうり
Psychology, Physiology, and Pathology of Person with Physical Handicaps
単位数 2 単位
他学部・他研究科からの受講
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

前期

開講時間 木曜日 5, 6時限
開講場所 教育学部2号館5階 S501教室

担当教員 菊池 紀彦(教育学部)

KIKUCHI Toshihiko

学習の目的と方法

授業の概要 肢体不自由のある人を中心としながら、重度・重複障害、進行性筋萎縮のある人、さらには、医療的ケアを濃厚に必要とされる人たち(超重症児)について概説する。その上で、彼らに対する心理学的評価と発達支援、家族支援について講義する。あわせて彼らの社会参加(自立支援)のあり方についても考察を深める。
学習の目的 1.肢体不自由のある人の身体的・心理的諸問題について理解する。
2.肢体不自由のある人に対する心理教育的支援について知る。
3.肢体不自由のある人の家族の心理と支援のあり方について理解する。
学習の到達目標 1.肢体不自由のある人について基本的な知識を習得することができる。
2.肢体不自由のある人の心理的評価とその支援の在り方について理解できる。
3.人がより良く生きるということの意味と、そのために必要とされることを、社会的視点をも踏まえて考えることができるようになる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  •  倫理観
  •  モチベーション
  • ○主体的学習力
  • ○心身の健康に対する意識
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  • ○課題探求力
  • ○問題解決力
  •  批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○情報受発信力
  •  討論・対話力
  •  指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  •  感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 講義

授業の特徴 グループ学習の要素を加えた授業 Moodle

教科書 授業の中で適宜紹介します。
参考書 Nancie R. Finnie: 脳性まひ児の家庭療育. 梶原一郎・鈴木恒彦訳, 医歯薬出版.
江草安彦: 重症心身障害療育マニュアル. 医歯薬出版.
大竹進: 筋ジストロフィーのリハビリテーション. 医歯薬出版.
片桐和雄・小池敏英・北島善夫: 重症心身障害児の認知発達とその援助-生理心理学的アプローチの展開. 北大路書房.
成績評価方法と基準 出席50%、小レポート50%により評価する
授業開始時に毎回出席を取ります。
オフィスアワー 木曜日14:40~16:10 教育学部2号館5階 菊池研究室
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目
授業改善への工夫 受講者同士のグループ討議も多くとり入れ、全体で考えあう機会を多く持ちたい。
その他 授業の資料、レポートの提出については、moodleを用います。

授業計画

第1回 概要 オリエンテーション
授業時間内の学習内容 授業方針の説明について
キーワード(Key Word(s)) オリエンテーション、肢体不自由児(者)
person with physical Handicaps
予習・復習の学習内容 この授業をより深く理解するには、「高谷清: 重い障害を生きるということ. 岩波新書, 2011.」を読んでおくと良い。
自由記述欄
第2回 概要 肢体不自由の特性−(1)脳性まひについて
授業時間内の学習内容 肢体不自由の特性、分類について講義する。また、肢体不自由の中でも代表的な疾患である脳性まひについて、発達の特徴について講義する。
キーワード(Key Word(s)) 脳性まひ、認知発達、愛着形成の問題
cerebral palsy, attachment
予習・復習の学習内容 参考文献(江草安彦: 重症心身障害療育マニュアル. 医歯薬出版.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第3回 概要 肢体不自由の特性-(2)重度・重複障害/重症心身障害について
授業時間内の学習内容 重度・重複障害/重症心身障害の総論について講義するとともに、彼らの特性(生理調節機能、摂食・嚥下機能、運動機能、コミュニケーション機能等)について概説する。
キーワード(Key Word(s)) 重度・重複障害児、重症心身障害児(者)
children with profound multiple disabilities
予習・復習の学習内容 参考文献(江草安彦: 重症心身障害療育マニュアル. 医歯薬出版, 2005.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第4回 概要 肢体不自由の特性-(3)進行性筋萎縮について
授業時間内の学習内容 進行性筋萎縮症(筋原性疾患、神経原性疾患)について概説する。病気と障害の関係についてICFの観点から講義する。
キーワード(Key Word(s)) 進行性筋萎縮症(筋原性疾患、神経原性疾患)のある人の障害像
progressive muscular dystrophy
予習・復習の学習内容 参考文献(河原仁志: 筋ジストロフィーってなあに. 診断と治療社, 2005.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第5回 概要 肢体不自由の特性-(4)デュシェンヌ型筋ジストロフィーの子どもたちの理解と支援について
授業時間内の学習内容 筋原性疾患のデュシェンヌ型筋ジストロフィーを取り上げ、学校教育上の問題や彼らが抱える心理的問題について講義する。
キーワード(Key Word(s)) デュシェンヌ型筋ジストロフィー児の学校教育、心理的問題
progressive muscular dystrophy,
予習・復習の学習内容 参考文献(河原仁志: 筋ジストロフィーってなあに. 診断と治療社, 2005.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第6回 概要 肢体不自由の特性-(5)医療的ケアを濃厚に必要とされる超重度障害児(超重症児)について
授業時間内の学習内容 近年増加している超重度障害児(超重症児)について、その概念および教育上の問題、医療上の問題について講義する。
キーワード(Key Word(s)) 超重度障害児、超重症児、医療的ケア、学校教育上の問題
children with SMID who need high medical care
予習・復習の学習内容 参考文献(江草安彦: 重症心身障害療育マニュアル. 医歯薬出版, 2005.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第7回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援(1)
授業時間内の学習内容 肢体不自由のある子どもの発達評価と支援について概説する
キーワード(Key Word(s)) 重症心身障害児、重度・重複障害児
severe motor and intellectual disabilities
予習・復習の学習内容 参考文献(兵庫重症心身障害児教育研究集会実行委員会編: 重症児教育-視点・実践・福祉・医療との連携. かもがわ出版, 2004.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第8回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援(2)
授業時間内の学習内容 肢体不自由のある子どもの発達評価と支援について、映像資料等を交えながらその実際について講義する。
キーワード(Key Word(s)) 重症心身障害児、重度・重複障害児
severe motor and intellectual disabilities
予習・復習の学習内容 参考文献(兵庫重症心身障害児教育研究集会実行委員会編: 重症児教育-視点・実践・福祉・医療との連携. かもがわ出版, 2004.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第9回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-コミュニケーションについて(1)
授業時間内の学習内容 特に重度・重複障害(重症心身障害)のある人たちとのコミュニケーションについて概説する。
キーワード(Key Word(s)) 障害の重い人たちとのコミュニケーション
communication, children with profound multiple disabilities
予習・復習の学習内容 参考文献(細渕富夫: 重症児の発達と指導. 全障研出版部, 2007.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第10回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-コミュニケーションについて(2)
授業時間内の学習内容 特に重度・重複障害(重症心身障害)のある人たちとのコミュニケーションについて、その実際を映像資料等を交えながら講義する。
キーワード(Key Word(s)) 障害の重い人たちとのコミュニケーション
communication, children with profound multiple disabilities
予習・復習の学習内容 参考文献(細渕富夫: 重症児の発達と指導. 全障研出版部, 2007.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第11回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-生理心理学的評価について(1)
授業時間内の学習内容 生理心理学について概説する
キーワード(Key Word(s)) 生理心理学、生体反応、心拍、脳波、皮膚電気活動
ECG, EEG, physiopsychology
予習・復習の学習内容 参考文献(片桐和雄・小池敏英・北島善夫: 重症心身障害児の認知発達とその援助-生理心理学的アプローチの展開. 北大路書房, 1998)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第12回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-生理心理学的評価について(2)
授業時間内の学習内容 働きかけに対する反応が乏しいといわれる重度・重複障害児(重症心身障害児(者))の評価について、生理心理学的視点(主に心拍)から講義する。
キーワード(Key Word(s)) 重度・重複障害、重症心身障害、生理心理学、心拍指標
ECG, EEG, physiopsychology
予習・復習の学習内容 参考文献(片桐和雄・小池敏英・北島善夫: 重症心身障害児の認知発達とその援助-生理心理学的アプローチの展開. 北大路書房, 1998)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第13回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-生理心理学的評価について(3)
授業時間内の学習内容 濃厚な医療的ケアを必要とされる超重症児の生理学的評価、心理学的評価について概説する。特に、NIRS(近赤外分光法)に基づく評価について講義する。
キーワード(Key Word(s)) 超重症児、NIRS
SMID who need high medical care, NIRS
予習・復習の学習内容 参考文献(加藤俊徳・坂口しおり編: 脳と障害児教育-適切な支援への模索. ジアース教育新社, 2005.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第14回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-家族支援について
授業時間内の学習内容 障害のある子どもを抱える家族、きょうだいの心理について概説するとともに、支援のあり方について講義する。
キーワード(Key Word(s)) 重度・重複障害児、重症心身障害児(者)、家族支援
children with profound multiple disabilities, family support
予習・復習の学習内容 参考文献(兵庫重症心身障害児教育研究集会実行委員会編: 重症児教育-視点・実践・福祉・医療との連携. かもがわ出版, 2004.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第15回 概要 肢体不自由児・者への心理教育的支援-自立における問題・社会参加について
授業時間内の学習内容 学校教育修了後の重度・重複障害者(重症心身障害者)が、地域社会で生活していくためにはどのような社会資源を必要とするのかについて講義する
キーワード(Key Word(s)) 地域社会、社会資源、成年後見制度
adult guardianship system
予習・復習の学習内容 参考文献(兵庫重症心身障害児教育研究集会実行委員会編: 重症児教育-視点・実践・福祉・医療との連携. かもがわ出版, 2004.)を読んでおくと、より講義への理解が深まる。
自由記述欄
第16回 概要 講義のまとめ
授業時間内の学習内容 これまでの講義を振り返るとともに、学んだ内容についてレポートを作成する
キーワード(Key Word(s)) 講義のまとめ
person with physical Handicaps
予習・復習の学習内容 レポートの作成
自由記述欄
ナンバリングコード(試行) ED-ECSN-2

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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