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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 医学部看護学科 ・母子看護学
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 必修
学科必修
授業科目名 小児看護学実習
しょうにかんごがくじっしゅう
Clinical Practices in Pediatric Nursing
単位数 2 単位
ナンバリングコード
medc-nurs-PEDI-3501-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 三重大学医学部附属病院

担当教員 ○松岡真里(医学系研究科看護学専攻),村端真由美(医学系研究科看護学専攻),南部美智子(医学系研究科看護学専攻)

MATSUOKA, Mari
MURABATA, Mayumi
NAMBU, Michiko

実務経験のある教員 松岡真里:看護師として小児看護の実務経験があり、小児看護学実習で教授する内容の知識・技術を有している。
村端真由美:看護師として小児看護の実務経験があり、小児看護学実習で教授する内容の知識・技術を有している。
南部美智子:看護師として小児看護の実務経験があり、小児看護学実習で教授する内容の知識・技術を有している。

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 小児看護学の知識を踏まえて、こどもの発達段階・ニーズに応じた看護を実践する能力を養う。
学修の目的 健康問題をもつこどもとその家族が、その人らしい生活が送れるよう、こどもの成長発達や健康レベルを考慮し、こどもとその家族がもつ力を十分に発揮できるよう支援するための、基本的知識・技術・態度を養う。
学修の到達目標 1.こどもの病態・検査・治療など、健康の維持・回復・増進のために必要な情報を収集することができる。
2.関わりを通して、こどもやその家族の体験を身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな視点からアセスメントすることができる。
3.こどもやその家族に必要な看護計画を具体的に立案し、実施・評価することで、看護の実践能力を養うことができる。
4. 発達段階と病状をふまえた、安全で安楽な日常生活援助を実践できる。
5. 小児看護特有の技術や看護の実際を経験することができる。
6.こどもと家族の尊厳を守り、看護学生として倫理観に基づいた責任ある行動をとることができる。
7. こどもとその家族の看護場面で生じやすい倫理的課題を考えることができる。
8.保健医療チームの一員として、看護の役割を考えることができる。
9.他者を理解する感性を磨くとともに、自分自身について、記録やカンファレンスを通して内省し、‹自己成長しながら人と関わり合える能力を養うことができる。
10. 実習での学びから、小児看護について考察し、説明することができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○看護学の観点から人間を総合的に理解するための基本的知識と技能を身につけている。
○地域及び社会的ヘルスニーズや人のライフサイクルに伴う社会生活を視野に入れ、より健康にその人らしく生きるための援助を考えることができる。
○人の尊厳と生命を尊重する姿勢に基づき、対象者に対する倫理的配慮ができる。
○他者との相互関係における自己省察をもとに自己成長を志すことができる。
○国際的な健康問題や社会の変化などの動向を視野に入れながら、看護に関する課題を解決しようとする態度を持つ。
○看護職としての責任感を持つ。
○科学的根拠に基づき、個人の健康状態に応じた適切な看護実践をすることができる。
○保健医療福祉システムの中で、看護の専門性を発揮しながら他職種と連携・協働することができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  • ○リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

「感じる力」=25%,「考える力」=25%,「生きる力」=25%,「コミュニケーション力」=25%

成績評価方法と基準 1. 出席時間数が実習時間数の3分の2に満たない場合、原則として評価を受けることができない。
2. 実習は評価表、レポートはレポート作成・評価基準に基づいて評価する。
3. 評価は、実習評価と最終レポート評価を合わせて10点満点とし、6点以上を合格とする。
授業の方法 実習

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)
問題自己設定型PBL
プロジェクト型PBL
実地体験型PBL

特色ある教育

キャリア教育の要素を加えた授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 適宜、実習場面で関わり助言する。また、個人面談をしながら、個人的な実習課題についても相談・指導する。
教科書
参考書 これまでに使用したテキストを参考にする。
その他、適宜紹介する。
オフィスアワー 特に定めませんので、事前にアポイントをとって、お越しください。
受講要件 小児看護学Ⅰ,小児看護学Ⅱ,小児看護学Ⅲを履修済であること。
予め履修が望ましい科目 それまでに開講しているすべての必修科目
発展科目 統合実習Ⅰ・Ⅱ
その他

授業計画

MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=19212
キーワード 臨地実習,小児看護,小児病棟,NICU
Key Word(s) Nursing practice, Pediatric nursing, Pediatric ward, NICU
学修内容 1. 実習場所
三重大学医学部附属病院 6階南 小児病棟 
三重大学医学部附属病院 7階南 周産母子センターNICU

2. 実習スケジュール
前週(金)直前オリエンテーション
1週目(月)(火)(水)(金)小児病棟での実習
1週目(木)学内実習(状況に応じて病棟実習となることもある)
2週目(月)~(木)小児病棟での実習
2週目(火)(水)どちらかでNICU見学実習
2週目(金)学内実習
※時間や場所等の詳細は、直前オリエンテーションで説明する。

3. 実習の進め方
1)各自、小児看護学実習に対する目標を明確にし、実習に臨む。
2)原則として、入院しているこども1名を受け持たせていただくが、変更となる可能性もある。
3)担当看護師への計画発表までに、必ず、前日の実習終了後から当日朝までの情報をカルテから収集する。
4)朝のカンファレンスに参加し、夜勤看護師の申し送りや医師からの情報提供を聞いて、自分の看護計画に反映する。
5)朝のカンファレンスで、リーダーが代表で挨拶する。
6)担当看護師への計画発表では、当日の実習目標、こどもの状態のアセスメント、具体的な観察項目・ケアについて根拠をもとに説明する。看護師の見守りを必要とするケアを伝え、協力を得る。報告時間を調整する。
7)朝の訪室時に、こどもと家族の予定を確認し、相談しながら、生活リズムに合ったケアとなるよう調整する。
8)バイタルサインの測定は、原則として最初の1回は看護師または教員の見守りのもとで実施する。
9)清潔ケアは、必ず、看護師または教員の見守りのもとで実施する。
10)状況によっては、報告時間を待たずに看護師または教員に連絡・報告・相談する。
11)学内カンファレンスでのディスカッションで得られた気づきをもとに看護計画を加筆・修正し、翌日の看護に活かす。
事前・事後学修の内容 事前学習は、以下のものについて課題学習する。提出期日は事前に指定する。

Ⅰ.こどもの成長発達段階:新生児期、乳児期、幼児期、学童期、思春期
1. 身体的成長
1) 体重・身長・頭部・胸部
2) 生歯
3) 成長の評価

2. 機能的発達
1) 体温機能・呼吸機能・循環機能・消化機能・排泄機能
2) 血液機能
・血球の働きと基準値・寿命
 *赤血球、白血球(リンパ球、好中球等も含めて考える)、血小板
・造血のしくみ
3) 運動機能
・粗大運動
・微細運動
4) 言語機能

3. 心理・社会的発達
1) 愛着形成(ボウルビーの理論)
2) 情緒・社会性(ブリッジス・エリクソンの理論)
3) 認知・思考(ピアジェの理論)

4. 基本的生活習慣(清潔・排泄・食事・睡眠・衣服)と標準
5. こどもの遊びと学習の意義と特徴


Ⅱ.こどもの検査・処置と公費負担制度
1. こどものバイタルサインの測定方法
・測定順序
・発達段階別の正常値
・目的
・測定方法(手順・測定部位・根拠・留意点も含む)
 ※実践できるレベルで記載すること

2. 検査・処置
1) 骨髄穿刺(Bone Marrow puncture:BM)の目的、穿刺部位、必要物品、手順、看護
2) 腰椎穿刺(Lumbar Puncture:LP)の目的、穿刺部位、必要物品、手順、看護
3) 心臓カテーテル検査の目的、方法、合併症(造影剤も含む)、看護
4) 麻酔時の看護
・鎮静剤(チオペンタールナトリウム・静注用ケタミン塩酸塩)について
 効能・禁忌・作用開始時間・持続時間・副作用
・麻酔時の看護
5) 輸血の目的と看護
・目的
・血液製剤の種類と保管方法、投与基準
・投与手順と看護
・即時型副作用と遅発型副作用

3. 公費負担制度(法的根拠と申請プロセスを含む)
1) 小児慢性特定疾病の医療費助成
2) 育成医療(自立支援医療)
3) 養育医療


Ⅲ.ハイリスク新生児看護
1. 新生児の特徴
1) 新生児の特徴(体温機能、呼吸機能、循環機能、体液生理-水分・電解質・排泄、免疫能、栄養、黄疸)

2. ハイリスク新生児の特徴と看護
1) NICU看護の理念
2) NICUの環境と施設基準
3) 早産・低出生体重児の特徴と看護(体温機能、呼吸機能、循環機能、脳神経、腎機能、免疫能、栄養、起こりやすい疾患や病態)
4) 先天異常をもつこどもの家族への看護
5) Developmental Care
6) Family Centered Care


Ⅳ.こどもの看護
1. 慢性疾患をもつこどもへの看護
2. 急性疾患をもつこどもへの看護
3. 手術を受けるこどもへの看護


V 小児看護学Ⅲで話し合って決めた学習項目
事前学修の時間:60分/回    事後学修の時間:60分/回

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