三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 生物資源学科・全コース
学部(学士課程) : 1年次
選択・必修 選択必修
授業科目名 応用生命化学概論
おうようせいめいかがくがいろん
Outline of Applied Life Science
単位数 2 単位
ナンバリングコード
bior-bior-BIOR-2021-003
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 火曜日 5, 6時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 生物資源学部で周知する令和6年度授業時間割にて確認すること.
また, 変更等は掲示にて周知しますので掲示板も確認すること.

担当教員 木村 哲哉(生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻),勝崎 裕隆(生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻),伊藤 智広(生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻)

KIMURA, Tetsuya, KATSUZAKI, Hirotaka, ITOH Tomohiro

実務経験のある教員 【教員名】 伊藤 智広
【実務経験】食品企業における研究開発業務および岐阜県外郭団体における食品機能研究業務に従事
【講義内容との関連性】
 食品企業にて,商品の原料に含まれる成分の特徴や分析方法およびそれらの生体への機能特性に関する研究に7年間従事した.また,岐阜県外郭団体において県内特産品を中心とした機能性研究に5年間従事した.これら実務経験より得た知識,技術を活かし,講義においては基礎的な知識からそれらを活用した応用利用まで詳しく示すことで実学的教育を行う.

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 (内容・背景)
化学,物理学,生物学を基盤として生物の様々な現象を分子レベルから学習し,生物種々の機能を理解する.また,環境問題や食料問題,持続可能な社会の構築など人類が直面する様々な問題の解決にこれら生物が有する機能を応用するための基礎的な知識を習得する.

(育てたい資質や能力)
本講義を通じて,微生物や動植物に関する物理的,化学的および生物学的特性をそれぞれ理解し,モノ作りや健康に応用できる能力を身につけることを目指す.

(DP, CPとの関連)
本講義は,三重大学の目標である4つの力の「感じる力:主体性」,「考える力:幅広い教養,専門知識・技術,論理的思考力」,「コミュニケーション力:表現力」,「生きる力:問題発見・解決力,心身の健康に対する意識」を身につけるため,生物資源学部DPである「(2)生命,環境,食料,健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術,経験を有している」,「(3)科学的で論理的な思考を展開することができ,計画的に問題の解決に取り組むことができる」の習得を目指す.

高校農業・科目の「植物バイオテクノロジー」,「食品製造」,「食品化学」,「食品微生物」,「食品製造」,「食品流通」,「地域資源活用」に関連する科目である.
学修の目的 化学,物理学,生物学を基盤として分子レベルでの生命現象や食品素材の特性,生物機能の利用について理解することをテーマとして教授する.多種多様な生物の有する生理機能や特性を理解することは,生命科学の分野だけでなく食品や化学工業の産業面における素材開発の部分で非常に重要である.
本講義は,以下の応用生命化学コースで実践されている研究の土台となる基礎的な知識を習得することで,今後の専門科目及び実験実習の主体的取り組みができるようになることを目的とします.

・生命現象の仕組みや分子構造をはじめとするバイオサイエンス,バイオテクノロロジー
・機能性分子,食品,薬剤,環境技術
・水圏生物が有する種々の成分の特徴やその生理機能について
学修の到達目標 本講義から生命現象の動きやこれらを活用した生物産業や持続可能な生物生産技術に関する様々な情報を知ることで,食糧やエネルギー危機,健康問題といった地球規模で人が直面する諸問題の解決に向けた学習を動機付ける.そのために,以下の学習到達目標を設定する.

(知識)
生命現象の仕組みや分子構造をはじめとするバイオサイエンス,バイオテクノロロジーに関する知識を習得し,機能性分子,食品,薬剤,環境技術などについて基礎的な面から説明できるようになる.
(態度)
 講義内における発言機会(担当教員からの問いかけやレポート)に対し,自身の意見を表現できるようになる.また,講義受講生との相談機会もあるため,協調性やコミュニケーション力をつけることができる.
(技能)
 事前の講義資料による予習を通じて,自身の学習において理解度の低い部分の洗い出しをすることで問題解決のための準備能力(調べ学習)を身につけることができる.また,レポートや採点後の返却のチェックシートを課題への取組を通じて論理的な文章作成能力や問題解決能力を身につけることができる.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
○(3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 定期試験:80%,課題レポート:20%

(知識)
各項目に関する知識習得状況については,課題および定期試験を通じて評価する.
(態度)
講義内での発言や相談ワーキングの取り組み状況を講義内での意見やチェックシートを通じて評価する.
(技能)
各回講義終了後に行うチェックシートの提出や採点後の修正解答の提出,試験での振り返り学習の状況を通じて評価する.

以上の評価基準をもとに60%以上で単位が修得できる.
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点
教科書 授業中に適宜資料を配付またはMoodle3.5科目コースにて講義前に配信する.
参考書 裳華房 微生物学(坂本順二著)
朝倉書店 遺伝子・細胞から見た応用微生物学(阪井康能,竹川薫,橋本渉,片山嶺 編著)
講談社 ビギナーのための微生物実験ラボガイド(中村聡,中島春紫,伊藤正博,道久則之,八波利恵著)
朝倉書店 農芸化学の辞典 (鈴木昭憲,荒井綜一編)
東京大学出版会 生理活性天然物化学(高橋信孝,丸茂晋吾,大岳望 共著)
三共出版 食品機能化学(中村良,川岸舜朗,渡邊乾二,大澤俊彦共著)
成山堂書店 水産物の利用-原料から加工・調理まで-(山中英明・田中宗彦共著),ISBN: 978-4-425-82453-3
恒星社厚生閣 水産食品の加工と貯蔵(小泉千秋・大島敏明編),ISBN: 4-7699-100-2
恒星社厚生閣 農・水産資源の有効利用とゼロエミッション(坂口守彦・高橋是太郎編),ISBN: 978-4-7699-1260-0
オフィスアワー 木村 哲哉:随時可.
      但し,メールにて事前連絡を必要とします.面談日時については個別にメールにて返信します.

勝崎 裕隆:随時可.
      但し,メールにて事前連絡を必要とします.面談日時については個別にメールにて返信します.

伊藤 智広:随時可.
      但し,メールにて事前連絡を必要とします.面談日時については個別にメールにて返信します.
受講要件
予め履修が望ましい科目 生物資源学総論,
発展科目 有機化学I,有機化学II,生化学I,生化学II,微生物学,細胞生物学,
物理化学,生命化学概論,化学実験
その他 障害のある学生への配慮
授業の本質(目的,内容,評価基準等)は変更しないが,学修する上で障壁となるもの(授業の実施方法等)を可能な範囲で変更する.合理的配慮の一例;口頭の指示だけでは伝わりにくい場合,指示を書面で伝える.必要に応じて,座席位置を出入り口付近に確保する,など.

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード バイオサイエンス,バイオテクノロロジー,生化学,水産化学,機能性分子,食品,薬剤,環境技術,化粧品
Key Word(s) biosciences, biotechnology, biochemistry,Fisheries chemistry, functional molecules, Foods, medicine, environmental conservation engineering, cosmetics
学修内容 本講義は,オムニバス方式にて全15回の構成であります.
各担当教員による講義計画は以下のようになります.

・木村 哲哉/5回
生命,食糧,環境に関連した「化学と生物」の基礎から応用まで広く研究する農芸化学という学問の発展のなかで,微生物発酵や醸造,酵素の応用といった研究の歴史から最新の分子生物学的な研究までを取り上げて紹介する.
第1回:農芸化学における微生物の基礎
第2回:酒類の製造と微生物
第3回:伝統的な発酵食品と微生物
第4回:環境と微生物
第5回:遺伝子組換え技術と微生物

・勝崎 裕隆/5回
鈴木梅太郎がビタミンを発見して以来,この日本では応用生命化学という分野は発展をしてきた.この分野の一部の内容は食品と栄養さらには医薬品へとつながるものである.ヒトは健康でいたいと思い,常に体に良いものを求め(探索),さらに作り出す(化学合成)ということをしてきた.機能性食品も30年前くらいから日本で発展してきた.これらの歴史と研究を紹介する.
第1回:ビタミン ビタミンB1の発見
第2回:ホルモン ジベレリン
第3回:食品と薬品
第4回:食品の特性
第5回:食品の機能性

・伊藤 智広/5回
水産物の原料特性とその原料学的特性に基づいて古来開発されてきた各種の貯蔵・加工法の原理,問題点などについて工場における加工工程の映像を活用しながら解説する.また,食品だけではなく,水生動植物を利用した香粧品開発,機能性水産物の作出などについて解説する.
第1回:水産物の特性とその保蔵方法について
第2回:身近な水産物加工品について① −缶詰,燻製−
第3回:身近な水産物加工品について② −蒲鉾−
第4回:水産物を利用した機能性食品素材について
第5回:水産物を利用した香粧品開発と機能性水産物の作出について

定期試験:
15回の講義終了後,定期試験期間にて実施する.
事前・事後学修の内容 事前学修:
1. 事前に学習内容にあがっているワードをキーワードとして、インターネットで関連項目をチャックしておくこと(勝崎).

2. 事前に配布された講義資料を熟読し,当日の講義内容を予め予習してくること(伊藤).

事後学修:
1. 講義終了後に指示する課題をMoodle3.5に期日までに提出すること(勝崎).

2. 講義終了後にMoodle3.5にて配布されるチェックシート(課題)に解答し,期日までに提出すること(伊藤).
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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